周囲に助けてもらえる自分になろう

自ら望んで就いた役職ではない。改革は大変だろうけれど、2年ならやり遂げられるだろう。2年間のうちにやれるだけのことをやろう──。これが室長に就任したときの山根さんの思いだった。まず着手したのは、アナウンサーの処遇改善。アナウンス室制作の大型番組「100年インタビュー」をつくったり、アナウンス室から海外に人材を派遣したりした。

鎌田實
鎌田實先生(写真提供:潮出版社)

「新任の室長として心がけたのは、分からないことはすぐに周囲に聞くことでしたね。部下に対する敬意を忘れたら、誰も協力してくれませんから。例えば、アナウンサーを海外に派遣する際には、『まずは何から始めればいい?』『誰と話をするべき?』って、周囲に聞くんです。そうすると『まずは外信部長と話してみてください』といった答えが返ってくる。そう言われたら、その足で走って外信部長のもとに行って話をする。そんな感じでした。とにかく、周囲に助けてもらえる自分になろうと決めて動いていましたね」

山根さんの素晴らしさは、女性初のアナウンス室長という大役を、苦労しながらも楽しんで務めていたところにある。リーダーが周囲の意見に耳を傾け、率先して動く。そうすると、皆は自発的に仕事をするようになり、組織には活気が生まれる。

「あくまで私の感想ですけど、アナウンス室が生き生きした空気感になったように思います」

※本稿は、『女の“変さ値”』(潮出版社)の一部を再編集したものです。

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