「下戸」の語源

「下戸」の語源についても諸説ある。律令制では各家族は成年男子の人数によって階級分けされており、婚礼の祝いの酒が、多人数の「上戸」では多く、少人数の「下戸」では少なく割り当てられていたので、「上戸」は「お酒をたくさん飲める人」、「下戸」は「飲めない人」を意味する言葉になったという説がある。

また、中国の秦の時代、万里の長城の山の上に寒さの厳しい「上戸」という門があり、下の方には「下戸」という門があったが、「上戸」の門番には体を温めるための酒が、「下戸」の門番には甘いものが与えられたことからきた、という説もある。

「下戸の門番」として甘いお菓子を食べているのがお似合いの私だが、もし来世というものがあるならば、次は「ヘーベーのお酌」で「ヘベれけ」になれる「上戸」として生まれたいものだ。

※本稿は、『いじわるな日本語 ~校閲の現場から~』(産経新聞出版)の一部を再編集したものです。

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