つまり、違った言い方だとどうなりますかね?

そしておもむろに、まるで相手の言葉をきっちり聴いた上でより正確性を求めるかのように、「仰っていることは、つまり、違った言い方だとどうなりますかね?」と胡麻化す。

相手だって場をしらけさせたくない。

『大丈夫さ 私の履歴書』(著:財津和夫/日経BP 日本経済新聞出版)

『財津は耳が遠いのかも』と直感しても、『伝わり難い言い方だったのかもしれない』と思うことにしようと自制する。プロとはそういうものだ。

ただ、自制はしたが、やはり人の子『財津は耳が遠いはず』の直感が払拭しきれてないから次に発する声は大きくなって私に向かう――有難や、果たして私の衰えた聴力でもトラブルなくインタヴューは続くのだ。