実家を見てモヤモヤ

そこに隠された心理は、期待と不安です。それも自分勝手な期待と不安。実家は自分の未来の姿を映し出しているため、他人事には思えないのですね。

実家を見てモヤモヤした気分になるのは、自分の未来の姿がこんなお粗末だったら……と想像してしまうから。そこで居てもたってもいられずに何かとかまいたくなるのです。

『モノが減ると不安も減る 実家の断捨離』(著:やましたひでこ/大和書房)

そのとき、「健康で安全に暮らしてほしい」という言葉を口にしますが、これはいわばオブラート。その気持ちに嘘はないのですが、親の心配をするのと同時に自分の心配もしています。

言葉の裏に、「あまり面倒をかけないで」「今のうちになんとかして」という子の思いが隠されています。同時に、「私っていい娘でしょ」というアピールも含まれています。親はそんなニュアンスを察知して抵抗するのです。

もし親が「放っておいて」と突っぱねるのであれば、子は「わかりました」といったん引き下がればいいのです。

それによって親がどういう人生を送るかは、じつは子どもには関係のないこと。もしもゴミ屋敷で倒れてしまったとしても、それは親本人の人生だったのかもしれません。親といえども他者。他者の人生をまるごと背負うことは誰にもできないからです。

とはいえ、そのゴミ屋敷で親を介護したり看取りをしたりするのであれば、子にとってたまったものではありません。そこで「なんとかしよう」「なんとかさせよう」とするのです。