「もう一つの杖は、ダルマの里へ持ち込まれたんスよ。そして、その後は行方知れず」
「え……」とミクニ。
「そして、三百年戦争の引き金を引いたともされるカロンという男がここで登場します。ダルマの里の出身ッスね」
カロン。確か、失踪した元部族長だ。四英傑の一人。
しん、と沈黙が降りた。
「ソニック君が言おうとしているのって……」
「そう、犯人はこのカロンです。そして作品全体の黒幕も彼なんスよ。彼は変化の杖を使ってメグル姫の姿に成り代わり、カケルを誘い込む。一方、三百年前、メグル姫もカケルに成り代わったカロンに誘惑されたってセンはどうッスかね? そう思うと、兵士時代のエピソードというのも――」
ソニックの口は止まらず、青峰の脳裏にこんな考えがよぎった。
――こいつ、もうプレイし終わっているんじゃなかろうか?
三十時間程度の情報でここまで想像をたくましく出来るのは、もはや才能である。
