桜の歴史に思いを馳せて

それでも桜は、しぶとく生き延びてきました。高度経済成長期に入ると、復興とともにお花見文化が再び盛り上がりを見せはじめます。企業は「花見」と称して宴会を開き、ブルーシートを広げるスタイルが全国に拡がっていきました。

かつては戦争の象徴だった桜が、やがて春の風物詩として再び人々の心に根づいていったのです。

駆け足で簡潔に桜の歴史を振り返ってきましたが、今、あなたが見ている桜には、かつて「武士の魂」とされた時代も、「軍の花」と呼ばれた過去も宿っています。

でも、それを知ったうえで眺める桜は、きっと少しだけ深く、そして少しだけやさしく見えてくるはずです。

※本稿は、『自然はすごい いつもの道が美しく見える5つの視点』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。

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