桜の歴史に思いを馳せて
それでも桜は、しぶとく生き延びてきました。高度経済成長期に入ると、復興とともにお花見文化が再び盛り上がりを見せはじめます。企業は「花見」と称して宴会を開き、ブルーシートを広げるスタイルが全国に拡がっていきました。
かつては戦争の象徴だった桜が、やがて春の風物詩として再び人々の心に根づいていったのです。
駆け足で簡潔に桜の歴史を振り返ってきましたが、今、あなたが見ている桜には、かつて「武士の魂」とされた時代も、「軍の花」と呼ばれた過去も宿っています。
でも、それを知ったうえで眺める桜は、きっと少しだけ深く、そして少しだけやさしく見えてくるはずです。
※本稿は、『自然はすごい いつもの道が美しく見える5つの視点』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。
『自然はすごい いつもの道が美しく見える5つの視点』(著:ノダカズキ/ディスカヴァー・トゥエンティワン)
私たちの日常には「自然」があふれていて、それぞれに多くのエピソードが詰まっています。
本書はいわゆる「雑学本」ではなく、それらのエピソードを通して、日常がより豊かになる「視点」をお届けする1冊です。
「視点」を手に入れることで、何の変哲もないと思っていたあなたの世界ががらりと一変し、美しく見えることでしょう。




