土木を志す女子学生を増やしたい
将来的に多くの仕事がAIによってなされ、今まで人がやってきた仕事の内容は様変わりすると言われている。建設業界もDX化が進み、作業の効率化がはかられているが、それでも変わらないのは、実際に現場で手を動かす人の存在である。逆にいえば、AIには絶対にできない仕事であり、今後ますます大切な存在となってくる人たちだ。
そんな建設業界全体を見渡すと、ゼネコンでは土木系新入社員の約2割が女性という時代になって、土木工事現場で働く女性も少しずつ増えている。土木では、女性の細やかさが必要な作業も多いと須田さんは言う。
「土木の仕事というのは、地球を相手にする仕事です。地中を掘ってみたら想定と違うということがたくさん起こる。現場でその状況を確認し、皆でコミュニケーションをとりながら調整をはかり、修正をしていく。その上で人が快適に、そして安全に暮らしていくための社会基盤を作っていく。だから私は現場で働いている〈土木技術者〉と呼ばれたいと思っています。何もなかったところから人々の暮らしを支えるスケールの大きな構造物を造る土木技術者として、現場で関われることが本当に楽しい。その面白さが多くの人に伝わるといいなと思っています」
須田さんが大学進学先を土木工学科と決めた際、両親は何も言わず見守ってくれたという。「土木の道に進むことを認めてくれた両親には本当に感謝している」と須田さん。
「今、学生向けの企業説明会などで理系の女性が土木に興味を持っても、一緒についてきたご両親が止めてしまうこともあると聞きます。お子さんのことを心配される気持ちはわかるのですが、興味を持ったことはさせてあげてほしいなと思いますし、この仕事の魅力をより多くの方にわかっていただけるようにしないとなと思っています。女性が活躍できる業界ですから。そのためにはまず、土木分野の学科に女性が来てくれるようにしていきたいと思います」
