やっぱり人間は変わらない
自分がどれだけ努力しても得られない権威を、若さや美貌、そして運という要素で奪い去っていく存在に対する恐怖と憎悪は、どれほどのものだっただろうか。
400年後の日本で生きている私にも、その気持ちは簡単に理解できてしまう。
やっぱり人間は変わらない。
身分で階級が固定されていても、農民でも、庄屋の娘でも、身分の高い女でも、結局のところ、人間はどのような枠組みの中に置かれても、他者と自分を比べ、欲を出し、嫉妬に身を焦がしてしまう生き物なのだ。
あーあ、情けない。
そして、その情けなくて醜くてがむしゃらな様子が、なんともいえず人間らしく、面白くて愛おしい。
山はもうないし、身分もない。私は、庄屋の娘にも大奥の女にもなれなかった。
でも嫉妬心は、きっとどの時代に生まれても、人一倍、持ち合わせていただろうな。それだけは自信がある。
ならば、お下がりの山も守るべき身分もないこの平らな世の中で、これまで通り、この時代ならではの嫉妬に「きいいいいい!」と身を焦がしながら、泥臭く、したたかに、面白がりながら生きていくしかなさそうだ。
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