話を聞くだけでも心は救われます
相談者さんはとてもお優しく、真面目な性格なのでしょう。叔母さんには子どもの頃からお世話になってきたので、「支えたい」、でも「受け止めきれない」という苦しさの間で揺れているように感じます。
また、仕事で介護の現場をご存じの相談者さんとしては、叔母さんが抱えている悩みがよくわかるだけに、心がはちきれそうになっているのでしょう。
まずお伝えしたいのは、叔母さんの苦悩を受け止めきれなかったとしても、それは相談者さんが冷たいわけでも、薄情なわけでもない、ということです。
ただ、50代でくも膜下出血を発症し、言語障害や半身麻痺が残った娘を、70代の母親が支える――それは、想像以上に過酷な状況です。そうした愚痴や不満は、ともに介護を頑張っている家族には話しづらいもの。
だからこそ叔母さんは、直接関わっていない相談者さんに話を聞いてもらうことで、日々のつらさに折り合いをつけているのではないでしょうか。
人間は、自分のつらい胸の内をわかってくれる人がいるだけで救われるものです。「誰かが私の苦しみを知っていてくれる」「今の私を理解し、慰めたり励ましたりしてくれる人がいる」――そう思えるだけで、叔母さんの心も大きく救われます。
