1つ場面をおいて僕が再登場するのですが、舞台監督が「角野さん大丈夫ですか? ここで幕を下ろしたほうがいいですか?」と確認してくれた。

それでも僕は2~3分もすれば回復するだろうと、「いや、大丈夫です」と言って水を飲んだり、濡らしたタオルで頭を冷やしたりしていました。

幸い復調したため、舞台に戻って芝居を続行。終演後、周囲のすすめもあって救急車で病院へ行きました。到着したときには回復していましたし、検査では異常なし。ただ症状を説明したところ、一過性脳虚血発作と診断されました。

じつは同じような感覚になったことはそれ以前にもあったんです。今思うと02年、芸術座で上演した舞台『渡る世間は鬼ばかり』が最初だったのかもしれません。

07年、札幌の劇場で公演をしている最中にも、前日の公開稽古では何ともなかったのに、やはり本番でセリフが出てこなくなりました。ただ、数年に1回あるかないかの違和感だったので、さほど気にしてはいなかったんです。