現代社会にあふれる「夜のブルーライト」

ここまでの話を踏まえると、現代の生活環境が、体内時計にとって決して優しくないことが見えてきます。現在、家庭や職場の照明は、蛍光灯からLED照明へと急速に置き換わっています。LED照明は白く見えますが、その仕組みをたどると、青色LEDをベースにした光であることが分かります。

つまり、見た目は「白い光」でも、実際にはブルーライトを多く含んでいるのです。

『知って得する、体内時計のはなし』(著:中村孝博/中央公論新社)

さらに、私たちが日常的に使っている、パソコン、タブレット、スマートフォン、これらの画面も、すべて青色LEDが使われています。

夜になっても明るい画面を見続ける生活は、体内時計にとっては、「まだ昼が続いている」という強い誤ったメッセージを送り続けていることになります。ブルーライトは体内時計を後ろにズラすだけでなく、網膜への負担が大きいことも分かっており、「夜の光害」とも言える存在になっています。