プーさんは恐怖映画なのか?
こんな感じで、そもそも映画が始まる前から、感動のあまり泣きそうになってしまったこの映画なんですが……なんと、これ、今まで私が見た中で、最も息を呑む、すっごいスペクタクル映画になってしまったのでした。手に汗握るなんてもんじゃない、映画鑑賞中、ずっと私は、怖くて怖くて手を握りしめて……爪跡がてのひらに残りそうになりました。
何たって!
プーさんが道の上を歩くシーンがあるんですが…その道って……左右が、ぬかるみ、なんですよ。
これで息を呑まないぬいぐるみ所有者はいないと思います。
だって、プーさんが歩いている道の両脇が……ぬかるみ。泥。
他の映画で、キャラクターがどんな危険に晒されていても……『インディ・ジョーンズ』も、『ミッション:インポッシブル』も、比較になりません。今までに見たどんな映画にも、〝ぬかるみの中の道を歩くプーさん〞 以上に危険に晒されている登場人物はいないと思います。だって。ぬかるみ、だよ? もし、ここで、プーさんが転んでしまったら。プーさんの左右にあるのは〝ぬかるみ〞なんだもん、もし、万一。万一プーさんが転んでしまったら。絶対にプーさんは、泥塗れになってしまう。
そして。泥塗れになってしまったら……。これは、ぬいぐるみにとっては、凄まじい悲劇です。〝泥塗れ〞になってしまったら、それをきっちり綺麗にする術を……映画を見ている私、ちょっと想定ができませんでした。
いや、映画の中では。ただ、プーさんは歩いているだけなんですけれど、こんなに〝怖い〞徒歩は、私、見たことがないです。
「プーさん! こけるな。絶対にこけるな。こけてはいけない」
ひたすら祈りながらプーさんが歩いているのを見続けていた私なんですが……ここで、ふっと。
「あ。この映画は、『くまのプーさん』がもとになっている」
ってことに気がついた瞬間、私の恐怖は最大になりました。
『くまのプーさん』ということは。どう考えても原作は、A.A.ミルンの『くまのプーさん』だよな。……ということは……ということは……ひょっとしてひょっとすると……プーさんが、蜂蜜塗れになってしまう可能性、ある? だって、原作の中では、プーさん、蜂蜜の壺の中に顔つっこんで蜂蜜舐めているよね?
もう、息もできない感じです。
