平安時代から続く寺 「憩いの場」がなぜ一変?!
中には売買をめぐる混乱の末、1000年以上の歴史ある寺が閉山したケースがあると聞き、大阪に向かいました。
たずねたのは、大阪市阿倍野区にある正圓寺。通天閣やあべのハルカスなど、近年再開発が進んでいるエリアからほど近い場所に約1万1000平米の広大な敷地を有しています。
平安時代に創建され、小高い土地にある境内には正門や本堂、文化財に指定されている仏像などがあるとホームページには掲載されていましたが、寺に人影はなく、門は閉ざされていました。
寺の近くで檀家だという94歳の男性に出会いました。
「この寺で両親の法要を依頼してきたが、住職がいなくなってしまって、もう先祖の供養もできない。荒れ果てた寺を見ると本当に悔しいし、悲しい」と語りました。
近隣の寺の住職に話を聞くと、閉山したあと、500近くいた檀家のうち希望する人は近隣の寺に移りましたが、納骨堂に納められていた約40基の遺骨のうち、連絡のついていないものは荒廃した寺に残されたままになっているといいます。
地元では「聖天さん(しょうてん)」と呼ばれ、都会の中にある緑豊かな寺は、地域にとって憩いの場でもありましたが、今、若者の間で「心霊スポット」となり、寺の敷地内への不法侵入も相次ぐように。建物に落書きされるなど周辺の住民の間では治安の悪化を心配する声が聞かれました。
一体なぜこんなことになってしまったのか。7月15日(水)夜放送予定の「クローズアップ現代」ではその詳細を報道。“都会の寺”をめぐって起きている驚くような実態に迫るとともに、地域で暮らす私たち自身がこの問題とどう向き合えばいいのか考えます。