国士舘大学大学院客員教授・八幡和郎先生は、「近代日本において、全国のどこで生まれても地元の各都道府県に名門高校があり、良質な高校教育を受けることができることは国力の源泉となってきた」と語っています。当連載では、そんな八幡先生の著書『日本の名門高校 - あの伝統校から注目の新勢力まで -』から一部を抜粋し、全国の名門高校をご紹介していきます。今回取り上げるのは「東大寺学園高校」です。
東大寺学園高校 私立/男子校/中高一貫/奈良県奈良市山陵町
個性的な名物講師を揃え、総合教育で成功した全国屈指の名門
東大寺学園の現在地は、近鉄京都線の高の原駅から2キロほどのところにあって、通常はバスを利用する。いわゆる関西学研都市(文化学術研究都市)のうち、奈良県の北端に位置するクラスターであり、隣接する京都南部だけでなく、奈良県南部、近鉄大阪線の沿線、JR学研都市線からも便利。府県の境を超えて生徒を集めている。
もともとは、東大寺の南大門の西隣にあった。黒川紀章設計の講堂は「金鐘ホール」という名で残っている。現校舎の一部からは、東大寺大仏殿や興福寺五重塔を遠望できる。
東大寺学園は、東大寺を母体として昭和元年(1926)に開校された金鐘中等学校がルーツ。戦後、菁々中学校と金鐘高校(定時制)となったが、昭和38年(1963)、学校法人名を東大寺学園とし、東大寺学園高校(全日制)、東大寺学園中学、東大寺学園高校(定時制)が設けられた(昭和49年〈1974〉に定時制は廃止)。
「ひとりひとりの生徒の個性を大切に、生徒の自主性を重んずる教育は、本校の伝統」(東大寺学園高校のホームページより)としている。
