料理は脳を刺激する?
手先を使うといえば、料理をつくるのも効果があります。
栄養のバランスとカロリーを考えて献立をつくり、食材を買いに行き、調理の段取りを考えます。包丁やピーラーなどの道具を使いますから、取り扱いに気をつけることも必要で、それは適度な緊張感といえるでしょう。
でき上がった料理を盛りつけるときには、美的センスを発揮し、できた料理を味わうときには、箸やフォークを使い、神経細胞が関係している唇や舌も動員します。
後片づけももちろん大切で、次に料理をするときのことも考えて、道具をしまう場所も一定にしておくべきでしょう。
料理は、あらゆる方向から脳が刺激されるというわけで、自分で料理ができる人は、それだけで「脳と体の健康を維持する条件」をクリアしているといえそうです。
保坂隆さんの連載「人生を楽しむ ほどほど老後術」一覧
出典=『精神科医が教える 人生を楽しむ ほどほど老後術』(著:保坂隆/中央公論新社)
保坂隆
保坂サイコオンコロジー・クリニック院長
1952年山梨県生まれ。慶應義塾大学医学部卒業後、同大学精神神経科入局。1990年より2年間、米国カリフォルニア大学へ留学。東海大学医学部教授(精神医学)、聖路加国際病院リエゾンセンター長・精神腫瘍科部長、聖路加国際大学臨床教授を経て、現職。また実際に仏門に入るなど仏教に造詣が深い。
著書に『精神科医が教える お金をかけない「老後の楽しみ方」』(PHP研究所)、『精神科医が教える 繊細な人の仕事・人間関係がうまくいく方法』(三笠書房)、『精神科医が教える すりへらない心のつくり方』(以上、大和書房)、『頭がいい人、悪い人の老後習慣』(朝日新聞出版)、『精神科医がたどりついた「孤独力」からのすすめ』(さくら舎)などがある。