それぞれの暮らしがあるからこそ! 兄弟姉妹間で親の介護問題を話し合う
親が「介護未満」になると、これまで親から独立した生活を営んでいる子らに、さまざまな心配ごとや負担が増えていきます。そこでトラブルになりやすいのが、「兄弟姉妹間での分担量」、そして「不公平感」です。
親と同居中だったり、近くに住まいを持っていたりする子の担う役割が大きくなりがちですが、原則としては子で均等に負担すべき。そして、年老いた親の面倒を見ることは、「親の介護プロジェクト」であり、「介護しながら子の暮らしを守るプロジェクト」でもあります。よって、そのプロジェクトを円滑に運営するため、まずは状況共有と相談の場として、LINEなどでグループを作るといいですね。
そして、離れて暮らす子と近くにいる子の不公平感を減らすべく、「親をサポートする領域」を分けるのもひとつの方法です。「労力・時間・お金」を分けるほか、主な「ケア担当」と、ケア担当の愚痴を聞いたり、定期的に休みを取らせたりする「サポート担当」からスタートしてみるのもいいでしょう。たとえば、
お金:「私は遠くて通院のお世話ができないから、タクシー代をもたせてほしいの」
労力と時間:「うちは近いので、3日に一度は、食事とお風呂のフォローに行くね」
ケア担当:「平日の世話は、同居している私たち一家が担うよ」
サポート担当:「僕はいつもそばにいられないから、週末はうちに泊まってもらったり、どこか連れ出したりするよ」……という具合です。
兄弟姉妹間で話し合うコツは、「できない!」からスタートしないこと。介護の現場で嫌と言うほど見かける、兄弟姉妹間のもめごとの出発点は、たいていこれです。
「これならできる」「こういう方法ではどうだろう?」と、互いに知恵を絞りましょう。感情に走らず、「プロジェクトを遂行する仲間」として信頼関係を築き、各人が自分の持ち場に責任を持ち、途中で放り出さず、誠実に対応できるといいですね。
お互いの暮らしを保ちながら「親のためにできること」を探ろう
※本稿は、『自宅で暮らしたい「介護未満」の親の支え方』(青春出版社)の一部を再編集したものです。
『自宅で暮らしたい「介護未満」の親の支え方』(著:藤原清明/青春出版社)
毎日をもっと安全で快適に!
この道30年の介護のプロが実践するテクニックや、現場で生まれたアイデアの数々を大公開。




