天下人・豊臣秀吉…ではなく、その弟・秀長が主人公!これまでになかった視点からダイナミックに描く大河ドラマ『豊臣兄弟!』(NHK総合、日曜午後8時ほか)。兄を支え続けた“もう一人の豊臣”にスポットが当たることで映し出される新たな戦国の世界が話題です。そこで歴史家で作家・評論家の濱田浩一郎さんに、ドラマをもっと楽しむための”ツボ”を解説していただきました。
秀吉の威勢は「まるで信長」のようだった
大河ドラマ「豊臣兄弟!」第32回は「賤ヶ岳の決闘」。
天正10年(1582)10月15日、京都大徳寺において織田信長の葬儀を主催した羽柴秀吉は、織田信雄(信長次男)を三法師の名代として織田家当主に擁立します。
貧しい農家に生まれた秀吉は今や数ヶ国を領する織田家の宿老。
『太閤記』(江戸時代初期の儒学者・小瀬甫庵の著した秀吉の伝記)はそうした秀吉を「天下の政務」を担う者であり、その威勢は「故将軍」(信長)の如くであったと記しました。
