バーチャルなコミュニケーションでの推し活
たとえば漫画『ガチ恋粘着獣~ネット配信者の彼女になりたくて~』(星来、竹書房、2020~2025年)は、ほとんどライブやイベントを開催しない動画配信者を推している女性たちの漫画である。
「好きだなぁホント…投げ銭? とかすんの? こういうの」
「しないよそんなの 私 コメントもしないもん」
「そうなの?」
「ああいうのは熱心な人がするんだって」
「(これは熱心じゃないのか?)」
「面白いコメントとか 書けないし別に……高評価押したりいいね押すくらいだな…」
(星来『ガチ恋粘着獣~ネット配信者の彼女になりたくて~』7巻)
「投げ銭」つまり金銭が介入し始めると熱心な推し活、ということだ。物理的移動はそこにない。インターネットの登場により、バーチャルなコミュニケーションで熱心な推し活が可能になったのである。
※本稿は、『推したちとどう生きるか』(新潮社)の一部を再編集したものです。
『推したちとどう生きるか』(著:三宅香帆/新潮社)
日本人にとって推し活はもはや一時の熱狂ではない。
「推し活」文化の源流から令和の最前線までをひもとき、ポスト消費社会における「推しの構造」を鮮やかに読み解く。





