気軽に「お互いさま」と助け合える社会に

この本の最後、私は自分の骨の終着駅を見つけることができました。それがどこなのかは本書を読んでいただけたら嬉しいですが、行き先を見つけたときは、とにかく安堵(笑)。この先もつらいことがあるかもしれないけれど、残る人生をできるだけ楽しく豊かに過ごそう、という前向きな心境になれたのです。

もうひとつ、このエッセイを書いた後に大きく変わったのは、他人に対してオープンになれたこと。以前は「誰にも頼りたくない」と心の扉を閉ざしていたところがありました。でも本を読んだ知人から「何かあれば言ってね」「もっと頼ってよ」と言われ、確かにそうなのかなと。

日本人はとかく「誰かの手を煩わせたくない」「負担になりたくない」と思いがちです。でも必要に応じて家族や周囲の人の力を借りるのは、決して悪いことではないんですよね。

人に迷惑をかけないよう、神経質になるばかりでなく、もう少し気軽に「お互いさま」と助け合える社会になったらいいな、と思います。

骨の行方を探りながら、そう強く感じたことで、この夏には「人生横丁/骨の語り場」という対話の場を立ち上げ、大阪でイベントを実施しました。

これから毎月開催し、いずれは各地を巡って人生の物語を語り合う場へと育てていきたい。そして今回の本での取材に加え、「人生横丁」で見聞きした現代に生きる日本人のリアルな姿を、この先、小説を書くときにも反映させていけたら。今はそう考えています。

 

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