ばあばは強い人だった。
ばあばは、パパが20歳のときからずっと「何があっても延命治療はしないでほしい」と言っていた。そして実際がんになったばあばは、延命治療を一切拒否。「終活ノート」をつくって、そこに「やりたいことリスト」を挙げて、どんどんこなしていった。そして家族へのメッセージを遺して、お墓から遺品整理まで自分で用意して気持ちよく旅立った。
めちゃくちゃかっこよかった。この母ちゃんに恥じるような生き方はしちゃダメだなって思った。
死と向き合うばあばに触発されるようにパパは大学院に入って、遺書の研究をした。働きながら受験して、院生として学ぶのは、もう一度しろって言われても無理なくらい大変だったけど、一生の学びがあったよ。
ふたりとも、遺書にどんなイメージを持ってる?
「遺す書」だから、家族への遺言みたいな感じかな? それとも「暗い」「自死」みたいなネガティブなイメージがある?
でもね、大学院に行ったことで、強くタブー視されがちな遺書が、じつは人生の指針になることがわかったんだ。
そう、遺書は、人生の設計図になる。