高価な物である必要はない
Aについて、もう少し深く掘り下げてお話しします。父親が描いた絵に思いがこもっているので、おいそれとは処分できない。そういうふうに考えてしまうのは自然なことです。しかし、言ってみればそれは“恐れ”。
あなたは、亡き父親が恨み言のひとつでも言いに、夢枕に立つと思っているのかもしれませんね。でもそれでは、父親の思いをまるで怨念扱いしているよう。家族ならば、父親がそんな人ではないことはわかるはずです。
この世の人は、なにかと恐れを抱きます。遺品に関してもそうですし、例えば墓じまいをすることも同じ。ご先祖様が怒るのではないか、一族に悪いことが起きるのではないか、などの考えも、恐れです。亡くなった人が生きている家族や身内に対して、不満を申し立てるように害を与えるかもしれないと、恐れている。だとすれば、それは亡くなった人を祟り神のように思っているということであり、愛がありません。
今回のような場合のお祓いは、あの世の人の祟りを祓うためではなく、この世の人のためにあるもの。つまり「このまま捨てたらお父さんの思いをないがしろにしているみたいだわ」という、自分や家族の思いを浄化するための意味が大きいのです。あの世のお父さんは、「そんなに悩まず、全部、捨ててくれてかまわないよ」と思っている可能性も大。
必要以上に恐れを抱かず、「私たちは思い出を大切に、これから生きていきますからね」と宣言するつもりで、お祓いをしましょう。






