(写真提供:Photo AC)
『小さな恋のものがたり』をはじめ、『ハーイあっこです』『わたがしふうちゃん』『アララさん』など、数多くの名作を生み出してきた漫画家・みつはしちかこさんは、御年85歳。みつはしさんは「ひとりは、さみしいことではありません。ようやく『自分』に帰れる時間です」と語ります。そこで今回はみつはしさんの著書『ひとりを楽しむ小さな習慣』より一部を抜粋し、「年を重ねても、ひとりでも、毎日を楽しく生きるための小さな習慣」をお届けします。

嘘でもいいから笑ってみる

雑誌の取材でよく「60年も描いていて、なんで今でも初々しい心を持っていられるのですか?」と聞かれます。そうかなあ、自分はまだ初々しい?

……それは多分、私の思い出という泉のなかから、大好きなものたちを汲みとり続けているからでしょうか。

思い出といっても私の場合、大ロマンスなんかではなくて、ささやかな日常のなかから何かキラッとした感動(気づき)を見つけて、ちょっとオーバーに漫画にしているのです。

自然のなかで生きる人間のやさしさ、美しさ、たくましさ、切なさ、初々しさ、等々。そして弱さや醜さ、苦しみ悲しみのなかからでさえ、顔を上げて笑えるような漫画を描きたいのです。