小さな野の花たち

絶望の底に落とされた私は、さらに周囲に心を閉じるようになってしまいました。

人前では絶対に泣かないと決め、放課後は唯一、思い切り泣くことができる誰もいない野原によくひとりで出かけていました。

そんなある日、野原にうつ伏せになって思いっきり泣いた後、顔を上げると、草の隙間から、小さな野の花たちが心配そうに私を見ていました。

名前すら知られていない可憐な野の花たちは、人間に踏みつぶされても、春になればまた花を咲かせる、たくましい力を持っています。

最愛の母まで亡くした自分に野の花を重ねました。目立たない存在であっても、また起き上がって突き進んでいける。そんな野の花のような女の子を主人公にした物語を描いてみたい――。

これが、『小さな恋のものがたり』の創作の原点となったのです。

<イラスト:みつはしちかこ『ひとりを楽しむ小さな習慣』より>

※本稿は、『ひとりを楽しむ小さな習慣』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。

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『ひとりを楽しむ小さな習慣』(著:みつはしちかこ/明日香出版社)

何歳になっても、人生はまだまだ楽しめる。

これまで誰かのために頑張ってきた人へ。

これからは、自分にもやさしく。

読むほどに心が軽くなり、明日が少し楽しみになる一冊です。