学生時代の私はオリンピックを目指すほど陸上に打ち込み、大学卒業後は大学の保健体育の先生として教鞭を執るかたわら、東京大学で運動生理学の研究を。

その後はアメリカのフロリダ大学スポーツ科学研究所で客員教授となり、帰国して50歳で保健学博士を取得しました。

これまで身体組成や健康増進の研究に従事していた私が、「歩くことの大切さ」に気づいたのは、女子美術大学を定年退職し、65歳で始めた登山がきっかけです。

秩父の山のふもとで育った私にとって、自然は大好きで山は身近な存在。ですが登山を趣味に、という感覚はなかったんです。

そんな時、日本勤労者山岳連盟の方から、「登山をする女性の体力づくりをサポートしてほしい」と頼まれました。女性は筋肉や脂肪のつき方が男性とは違うし、更年期による体調の変化だってあります。

そんな女性が、生涯登山を楽しむためにできるトレーニングがあるはずと考え、お引き受けしました。