65歳で山歩きに目覚め、80歳で腰椎を圧迫骨折しても、たった2週間で退院。現在はマスターズ陸上への挑戦を目標に掲げる石田良恵さん。その元気の源は「歩くこと」にありました(構成:竹中愛美子 撮影:村山玄子 イラスト:松元まり子)
何歳からでも絶対に筋力はつく
私は84歳になった今も、健康増進についての講演や執筆、また週1回シニアに運動を教える活動を続けています。通勤のために駅の階段を上り下りし、地方へ出張にも出かける。年齢なりの不調はそれなりにあっても、自分の足で歩き、一人暮らしを楽しんでいます。
普段から歩くことの大切さを教え、自分でも実践してきた私がまさかの事態に直面したのは、80歳を目前にしたある日のことでした。凍った地面に足を滑らせ、腰から落ちてしまったんです。
気づいたら空が見えていて、起き上がろうにも痛みで動けません。そのまま救急車で病院に担ぎ込まれました。
医師の診断は「第一腰椎圧迫骨折で入院期間は最低でも1ヵ月」。これはまずい! 多くの高齢者が骨折を機に筋力が落ちて歩けなくなることをよく知っていた私は、2、3日安静にして痛みが和らいできたら、腕やひざ下など動かせる部位からリハビリを開始。
その結果、1ヵ月はかかると言われた入院期間を、たった2週間に短縮できたんです。これにはリハビリの先生も本当に驚いていました。
私が後遺症もなく、すぐに退院できたのは、日々の歩く習慣による《貯筋》があったからです。この経験から、「何歳からでも、鍛えれば絶対に筋力はつく」とあらためて実感しました。