「私は、いつまでも若くてカワイイ女の子を良しとするのではなく、年齢とともに知識や教養を身につけて『30代は楽しいよ、40代はもっと素敵だよ』って言える女性になりたかったんです。」

仕事もプライベートも川の流れに乗って

――今年の6月に、ご結婚もされました。「ステイホーム」の時期と重なりましたが、何か思うところがあったのでしょうか?

秋元 よく聞かれるんですけど、まったく関係なくて。おつきあいして5年目になったので、そろそろ結婚しようという話をしていた時に、「一粒万倍日と天赦日が重なってすごく縁起のいい日があるよ」と友達が教えてくれたので、「じゃあ、その日でいいや」と(笑)。これは私の性格ですが、人生はなるようになっていくものだと、常に考えているフシがある。AKB48時代に、秋元康さんにも「才加は川の流れに乗っていけば、ある程度のところまでは行けるから、抗わずに流れに乗っていけ」って。

 

――お仕事は今までどおりのペースで続けるのですか?

秋元 もちろんです。先日、ある方に「家庭に収まる人じゃないと思っていた」と言われましたけど、私の中では、結婚イコール「収まる」という感覚ではないんですよ。日本では、結婚したら女性は家に入るみたいなイメージがまだあるようで、すごく違和感がありますね。

女優の仕事も、目の前のものにひとつひとつきちんと向き合ってきて、今やっとここまで来られたわけですから、働く気満々です! 

先輩として憧れているのは余貴美子さんやキムラ緑子さん。妖艶な美女もやれば、凄みのある汚れ役や老け役も見事に演じておられる。その振り幅がすごく素敵だなって。でも、それって人間的な幅がないと演技に反映されないものでしょう。

私も、これまで経験してきたつらいことや楽しいことをすべて糧にして、「息、長かったよね、秋元」って、最後に言ってもらえるような女優になれたらと思っています。