飲み代は一種の必要経費!?

荻原 お子さんたちのおこづかいはどうしていますか。

野々村 小学生までは、学年×100円なので小6の娘は600円。中学生は1000円+学年×100円で1200円です。

荻原 こちらは基本給アリ。(笑)

野々村 中学生の娘には足りない時もあるので、家事の手伝いや、妹の勉強をみてくれた時に追加料金を渡しています。

荻原 労働の対価ですね。それは良いお金の教育です。

野々村 親が締まり屋ですから(笑)、そのへんはしっかり者に育っていると思います。

荻原 家計の管理は、野々村さんがお一人でやっているのですか。

野々村 はい。結婚してからずっと一つの口座にお互いの収入を入れ、そこからローンや税金、光熱費を引き落としにしています。わが家の家計で意外と大きいのが、夫の飲食費。これも《芸人あるある》ですが、この世界に1ヵ月でも早く入った「先輩」は、飲みに行った相手がどんなに売れっ子でも、「後輩」には奢らなきゃいけないんです。

荻原 じゃあ、おこづかいも多めに必要ですね。

野々村 夫は自分から「欲しい」とは言わない人なので、私が時々お財布をのぞいて、足りないと思ったら補充しています。そうした日頃の付き合いが仕事につながることもあるので、飲み代がかかるのは、一種の必要経費なんですよね。最近は飲み会も減って、そこだけはコロナのおかげで助かっているかもしれません。(笑)

荻原 食料品や生活用品の買い物も、野々村さんの担当ですか。

野々村 はい、そうですね。男の人って、豚肉の部位の違いとか衣類用洗剤の使い分けとか、細かいことがわかってないじゃないですか。間違って買われてイライラするより、私が買ったほうがいいと思ってしまうんです。

荻原 ご主人は子育てにも協力的で、家事も得意な「満点パパ」だそうですね。

野々村 今はかなり助かっています。私は娘が生まれてしばらくは専業主婦をしていたのですが、家でもできる放送作家の仕事をぼちぼち再開し、外へも出るようになった頃に「なんで私ばっかり忙しいねん!」と不満が爆発したんですね。

それで一度、わが家の家事・育児で一日にやるべきことをリストにして夫に見せたんです。書きだしたら140項目以上あって(笑)。その時のことを夫は、「離婚届を突き付けられるより怖かった」と今も言ってます。

荻原 テレビで拝見する様子だと、野々村さんはかなりツッコミが厳しそう。(笑)

野々村 厳しいのは相方の小堀くんに対してだけで、夫の修士くんには優しい奥さんですよ。家事リストも「これをやって!」と指摘するためではなく、「こんなにあるのだから、あなたの協力も必要だと思わない?」と確認してもらうため。実際に夫もすごく反省して、意識的に先回りしてやってくれる家事が増えました。