連続テレビ小説『なつぞら』や映画『キングダム』など話題作に次々出演し、2021年には大河ドラマの主役を務める吉沢亮さん。今回、初挑戦となるミュージカルの稽古の合間を縫って、その意気込みを聞きました(撮影=宅間國博 構成=大西展子)
正直、ビビッています
以前からミュージカルを観ることが好きで、ニューヨークへ行った際は、いろいろな舞台に足を運びました。ミュージカルには、ほかのエンターテインメントにはないパワーがあるとずっと感じていますし、いつかは挑戦してみたいとも思っていました。
でも今回、『プロデューサーズ』(東急シアターオーブにて現在上映中〜12月6日まで)に挑戦させていただくことになって、正直、ビビッています。(笑)
主演の井上芳雄さんはいわずと知れたミュージカル界のスターですし、僕とダブルキャストで演じる大野拓朗さんもさまざまな作品に出演なさっています。共演者のみなさんが素晴らしすぎて、自分はこの中で何ができるのだろう、とんでもないところに来ちゃったな、と。舞台で本格的に歌った経験のない僕が、一人で歌ったり、踊ったりもするのですから……。終わる頃には、肝が据わりそうです。(笑)
『プロデューサーズ』はブロードウェイで大ヒットした作品ですが、その物語の舞台もブロードウェイ。「史上最低のミュージカルを作ってボロ儲けしよう」と夢見る男たちの顛末が描かれる、ユーモア溢れるミュージカル・コメディです。
僕は気弱な会計士・レオを演じています。井上さん演じる、今は落ちぶれたプロデューサー・マックスが思いついた、一獲千金を狙う詐欺の片棒を担がされる――という役どころです。