「野球もサッカーも長続きしなかった僕がこの仕事を続けられているのは、役を通して怒ったり泣いたり、愛したり――常に刺激に溢れているから。」(撮影:小林ばく)
どんな役も器用に演じ分ける実力派で、ドラマ『あなたの番です』など話題作に数多く出演。多忙な日々をしなやかに乗り切る秘訣は──(撮影:小林ばく)

自分と向き合うコツ

学生時代、漠然と「刺激が欲しい」と思っていました。それで俳優を選んだのは、正直《なんとなく》。でも、野球もサッカーも長続きしなかった僕がこの仕事を続けられているのは、役を通して怒ったり泣いたり、愛したり――常に刺激に溢れているから。演じることは、感情が浮き沈みしがちな僕自身の心のバランスを保つ、安定剤のようなものなんです。

2年前に心機一転、引っ越したことで、そんな自分と向き合うコツがわかってきました。部屋の壁にラジオや本で感銘を受けた言葉を貼り始め、なかには「いつでもやめてやる」とか愚痴みたいなものも(笑)。でもそれを眺めると、不思議と前向きな気持ちになれますね。

庭で土いじりをしたり観葉植物を育てたり、自然を取り入れた生活もいい感じ。あとは、「次はいつキャンプに行こうかな」なんて楽しいことばかり考えています。(笑)

今回出演する『滑走路』は、一冊の歌集をモチーフにした映画。最初にこの歌集を読んで、すごく好きだなと感じました。「自分らしくいればいいんだ」と思わせてくれるし、《ささやかなきらめき》がちりばめられている。なにかと生きづらい世の中に希望を見出せる作品なので、ぜひ多くの人に見ていただきたいですね。