「健康の大切さについては、私が世の中で一番身にしみてるんじゃないでしょうか……というぐらい、健康のありがたさを今、痛感しています。」(撮影:福森公博)
いつもポジティブでパワフルな笑いでお茶の間を楽しませてくれる、漫才コンビ「ハイヒール」のモモコさん。しかしその明るさの陰では、メニエル病と帯状疱疹に苦しむ日々が長く続いたといいます。病の経験から得た気づきとは(構成=社納葉子 撮影=福森公博)

「顔面麻痺になるかもしれない」と

健康の大切さについては、私が世の中で一番身にしみてるんじゃないでしょうか……というぐらい、健康のありがたさを今、痛感しています。というのも、2018年10月に帯状疱疹に罹り、3ヵ月間、大変な思いをしたからです。痛みは2年経った今も続いています。

「なんか顎がピリピリするなあ」というのが始まり。翌日、生放送の出演を終えてすぐに病院へ行きました。左の耳の下あたりまでピリピリしてきたので「おたふく風邪でしょうか」とお医者さんに言ったら検査してくれて、「おたふく風邪の菌はありません」と。でも痛みはひどくなるばかり。友だちに話すと、「虫歯の菌が悪さしてるんちゃう?」と言われたので、今度は歯医者へ。でも「虫歯はないですよ」。

その夜から口が開けられないぐらい痛くなり、左耳の後ろにブツッとできものが。そこで初めて、子どもの世話を手伝ってもらっているシッターさんに「帯状疱疹じゃないですか?」と言われました。翌朝大きい病院へ行くと、「間違いなく帯状疱疹です」。4日目にしてようやく診断がつきました。

それからは悪化する一方。耳の中まで疱疹が広がって、カメラで見た先生が思わず「あっ」と声をあげたほど。後で聞いたところによると、「鼓膜のほうまで疱疹が広がっているので、左耳が聞こえなくなって顔面麻痺になるかもしれない」と先生方が話し合われたそうです。不思議と右側には何も出ず、きれいに左半分だけ。

ただ、その痛みが半端じゃなかった。髪の毛が触れるだけで激痛が走り、疱疹がつぶれて体液が滲み出て……。メイクをしてもらいながら、「ううっ」とうめいていました。痛みで気絶するかもと思ったのは生まれて初めて。家族には「私が寝室から出てこなかったら、痛みで気を失ってるかもしれへんから見にきてな」と言ったほどです。