大吉 ミチコさんは、何がきっかけで人に決めてもらうようになったんですか。
清水 最初は、はじめてのアパート選びかな。内見のとき、不動産屋さんが車に乗せてくれたのね。私、おじさんがこんな知らない女の子を車であちこち連れて行ってくれるなんて、優しすぎるって感動しちゃって。車のなかで「この人の勧めた物件は全部YESって言うぞ」って心に決めたの。
大吉 なんかイヤな予感しますね。
清水 1軒目のアパートで「ここはどうですか。ちょっと日当たり悪いですけど」って聞かれたから「いえ、ここにします!」って即答したの。そしたら「お客さん、本当にいいんですか。俺だったら次の物件にしますけどね」って言われて。その瞬間、「ああ、自分で決めたことって、本当にあてにならない」って心底反省したの。
華丸 気づくの、早かったな。(笑)
清水 もう半世紀近く、「指針は人に決めてもらう」がモットーでやってきたけど、この業界で同じことを口にする人にはじめて会った。
大吉 「東京に行こう」ということを、最初に言い出したのは華丸さんでしたけどね。
華丸 たまに、僕が選んだネタをやることもあるんですけど、日ごろ意見を言い慣れてないから、もうその時点で緊張しちゃって。気負うし、本番でいいことなんてひとつもない。結局、言われるまま身を委ねるほうがうまくいくんです。
清水 大学生のときから、スパルタ慣れしすぎたんじゃない?
大吉 そういえば、『あさイチ』に出るようになってから、急に吉本が優しくなったんですよね……。フルマラソン走ってきてゴールテープ切ったら、「よくここまできたね!」って毛布をかけられてるような感じなんです。
清水 いや、だけど本来、毎朝6時20分起きだって十分大変だよ。本当に毛布かけてもらってる? 2人ともスパルタ慣れしてるから心配。
大吉 いや、なんだか異常な優しさを感じるんですよ。ランナーの完治した古傷まで「消毒してやろうか」って言ってくるくらいの優しさです。(笑)
清水 いまや立派な朝の顔だもん、当然かもね。そうだ、近藤神社さんに会ったら、2021年はどこまで飛躍するかを聞いてきてね!