好きなことをしていれば元気でいられる

その後も、若い監督さんたちとのお仕事もできて、とても幸せでした。この年齢になっても仕事を続けるために、何か特別なことをしているのかって? 歩くのが好きなので、毎日30分ほど歩くようにはしていますけど、運動らしい運動はそれだけです。

もともと胃腸が弱く小食なので、食べることにもあまり興味がないですし。それでもこうして元気でいられるのは、自分の好きなことをやっているからじゃないでしょうか。音楽や歌が好きなので、「荒城の月」のような日本の抒情歌を上手に歌えるようになりたくてレッスンにも通っています。

2021年も、すでに撮影を終えた映画が2本、公開を待っているところです。1本は亡くなった大杉漣さんと共演した『モルエラニの霧の中』。桜の精のような不思議な役どころで、「今、桜が満開なので、すぐ来てください」と、坪川拓史監督から呼ばれて室蘭に飛び、現地に着いたその日のうちに撮影した作品です。

もう1本は幕末の長岡藩を舞台にした『峠 最後のサムライ』。私は役所広司さん演じる家老の母役。黒澤組で仕事をした時に助監督だった小泉堯史監督のお仕事ということで、ぜひご一緒したいと参加させていただきました。

もし、『おちょやん』にお声がかかれば、ですか? 浪花さんがモデルのドラマなら喜んで参加させていただきたいですね。昭和の名女優と謳われた浪花さんは私にとって《大先生》。20代の時に、浪花さんと、溝口監督に芝居の基本を教えていただいたことが、女優として大きな財産になっています。そんな浪花さんの生涯がどんなふうに描かれるのか、私も楽しみにしています。