「いい人」「悪い人」で分けるのをやめてみる

いい部分と悪い部分が──自分にとって都合のいい部分と、都合の悪い部分が──同時に存在する。相手の一部分をみるんじゃなくて、その人の全体をみて同時に受け止める。

「同時に」というのがポイントで、私にはそれが本当に難しかったです。それをやろうとすると、ものすごく頭の容量を喰うように感じたのです。

もしよければ、試しに「本当はいい人なんだけど」という人を頭に思い浮かべてみてください。相手のことを「あの人の、この部分は私と合わないけど、この部分は私と合う」とそのまま頭の中におくと、モヤモヤしませんか。

つい「総合的にみればいい人だよ」とかなんとか、いい人/悪い人のどちらかに分類したくならないでしょうか。

まだらとは、牛が「白」でも「黒」でもないように、その人を「いい人」「悪い人」のどちらかに寄せることなく、「あの人には、こんないいところも、こんな悪いところもある」と、そのまま受け止める、ということなのです。

牛の模様のようにまだらのまま受け止める(写真提供:写真AC)