圧倒的なオーラを放つトップスターの存在、一糸乱れぬダンスや歌唱、壮大なスケールの舞台装置や豪華な衣裳でファンを魅了してやまない宝塚歌劇団。初の公演が大正3年(1914年)、今年で107年の歴史を持ちながら常に進化し続ける「タカラヅカ」には「花・月・雪・星・宙」5つの組が存在します。そのなかで各組の生徒たちをまとめ、引っ張っていく存在が「組長」。史上最年少で月組の組長を務めた越乃リュウさんが、宝塚時代の思い出や学び、日常を綴ります。第1回は「自己紹介と組長就任の衝撃」です

理事長への「イヤです…」

それはある日突然のこと

「これからは組長を務めてもらいたい」
「・・・・・・・・イヤです・・・」

拒否も虚しく
突然私は「組長」になることになりました。

これは兵庫県宝塚市の100年以上続く伝統ある歌劇団のお話です。

皆様はじめまして。
私は、元宝塚歌劇団月組組長を務めておりました越乃リュウと申します。

さて 冒頭のセリフ
「イヤです・・・」
これは私が「組長」の辞令がおりた時に、所属する宝塚歌劇団の理事長に思わず投げつけた言葉です。