『婦人公論』9月28日号の表紙に登場した伊藤蘭さん

いつも傍らにふたりがいてくれる

コンサートツアーでは、アルバム曲に加えて、キャンディーズの曲も歌います。まさかひとりで歌う日が来るとは!  歌詞も振り付けも忘れていましたから、慌ててミキさん(藤村美樹さん)にSOSを出しました。

最初は「わかった!」と頼もしい反応を示してくれた彼女も、音楽が流れ始めたら「あれっ?」って。解散してから43年も経つとね(笑)。でもそのおかげで、ふたりで一緒に昔の映像を観ながら練習するという至福の時間を過ごすことができました。

ひとりで歌っていても、いつも傍らにふたりがいてくれるのを感じます。スーさん(田中好子さん)が亡くなってもう10年になりますね。今回、私が作詞を手掛けた「名前のないChristmas Song」という曲は、「離れてしまったけれど悲しむのではなく、この世で出会えたことに感謝したい。来世も巡り合えると信じて生きていこう」という気持ちを歌っています。

44年前、キャンディーズの解散宣言をした日比谷野外音楽堂での公演も予定されているんです。あまりにも鮮烈な思い出のある場所なので、逡巡する気持ちがなかったといえば嘘になりますが、時がすべてを流してくれたかな……。

キャンディーズゆかりの地でファンのみなさんと再会する喜びを噛みしめたいと思っています。

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