「「これからどうなっていくんだろう」ってお客様がワクワクする。そういう会が一つ二つと増えてくるといいなあと思います」(伯山さん)

秋に始まる泉岳寺講談会は歴史的な企画

伯山 コロナ騒ぎがこの先どうなるかわからないけれど、本が出ることによって、来年以降、また空気が変わってくれたらいいなと思います。そうそう、この秋に始まる泉岳寺講談会は、講談協会と日本講談協会という二つの協会の共催という、歴史的な企画ですね。

琴調 泉岳寺には赤穂義士の墓があるから、「知ってるけど、行ったことはない」という人でも「それなら行ってみよう」って気になるよね。

伯山 「これからどうなっていくんだろう」ってお客様がワクワクする。そういう会が一つ二つと増えてくるといいなあと思います。

琴調 戦後に本牧亭ができたときも「講釈場ができた」という高揚感があって、その喜びが本から伝わってくるよね。かつて220軒ほどもあった講釈場が、昭和の戦前には3軒に減って、戦後、全部なくなっちゃった。そこで1軒、やっとできたんだから。

伯山 そして本牧亭があったからこそ、講談の世界が現在にまでつながって、いま、ようやく光が当たってきた。「講釈を知る」という本の中では、五本の指に入るんじゃないかな。大事な本ですよ。

 

※本記事は『本牧亭の灯は消えず 席亭・石井英子一代記』(著:石井英子、中公文庫)の「巻末対談」を再構成しています

 

【動画】宝井琴調×神田伯山 対談