症状が進むと、尿意を感じた時にがまんできずにもらしてしまう「切迫性尿失禁」になることも。

「切迫性尿失禁は一度経験するとショックが大きく、また起こるのではないかとの不安に苛まれる人が少なくありません。恐怖から外出を控えがちになるなど、日常生活に影響が出るケースもあります」

 

トレーニングでがまんする力を鍛えて

排尿トラブルを予防するには、膀胱回りの筋力トレーニングが有効です。

「骨盤底筋と尿道括約筋は、『骨盤底筋トレーニング』で鍛えられますし、尿意をがまんする『膀胱訓練』で膀胱の柔軟性を取り戻すことができます。また、肥満は骨盤底筋のゆるみに直結するため、BMI値が25以上なら、体重を5%減らすことを目指してダイエットしましょう」

 

トイレの回数が気になる人は、日中の水分摂取を控えてとアドバイス。

「食事以外の1日の水分摂取量は、1000~1500mL、もしくは、『体重(kg)×20~25mL』を目安にしましょう。また、夜、トイレに起きると、それをきっかけに眠れなくなって、睡眠不足や睡眠の質の低下を招くこともあります。こうした夜間頻尿の対策には、寝る前の水分摂取をできるだけ控えること。さらに、就寝前までにウォーキングなどの運動や入浴でできるだけ汗や尿として水分を排出しておくようにするとよいでしょう」

次からは、排尿トラブル対策を詳しく紹介します。