私にはウーバーイーツはできませんが

若いアーティストは、リモート配信ライブなど、実験的なことをやるかたがいますけど、私なんて「リモート? イモート? 私には妹はいません」なんて調子ですからね。生活スタイルも顔もアナグマな私は、アナログな生活を送っているわけです。

『我が家は前からソーシャル・ディスタンス』(著:綾小路きみまろ/マキノ出版)

中高年の芸人が舞台に立てないのは、非常につらいことです。急に老け込む芸人さんもいるでしょうね。

コロナの影響で、仕事が激減した芸人も増えたと聞きます。20~40代だったら、ウーバーイーツなどのアルバイトでしのげるかもしれません。

しかし、私ぐらいの年齢となると、そうもいきません。想像してみてください。私がピザやらラーメンやらを宅配しに来たら、注文した人も卒倒するか、爆笑するでしょう。

そもそも、ヘルメットを被ってバイクになんて乗れませんよ。ただでさえ被り物をしているのに、万が一、お客さんの前でヘルメットを脱ぐようなことがあったら、もろとも……ああ、絶対にウーバーイーツだけはできません!!

もちろん、コロナ禍への嘆きもありますけど、いい方向に考えると、自分たちが今、こういう時代を生きていることは、コロナが私たちに、自分を見つめ直す時間を与えてくれたのかなと思います。