「スロースクワット」のポイント
スロースクワットの特徴をご紹介します。
・軽い負荷(最大筋力の30%程度)なのに、筋肉量と筋力が増す
・動きがゆっくりなため、安全性が高い
・少ない回数(1セット当たり10回程度の反復)で効果が得られる
スロトレは、軽い負荷(弱い筋力発揮)、少ない反復回数で大きな効果を上げること ができます。急激な力が関節に働いたり、血圧が急上昇したりしないので安全です。そのためスポーツ界はもちろん、中高年向けの健康教室や、病院でのリハビリにまで、幅広く利用されています。
スロースクワットには、さまざまな種類や変法がありますが、すべてにおいて共通する3つのポイントがあります。
スロトレの最も重要なポイントは、「ゆっくりなめらかに(同じ速度で)動き続ける」ことです。ゆっくりなめらかに動き続けるというのは、「筋肉に常に同じ負荷をかけ続ける」ことです。このようにすることで、筋肉が脱力することなく、高強度の筋トレ並 みの効果が期待できます。「ゆっくりなめらかに動く」というのは、太極拳のような緩やかな動きをイメージしてもらえればいいでしょう。能や日本舞踊に見られる動きとも共通したところがあります。
スロースクワットでは、筋肉に負荷 をかけ続けることで大きな効果が得られます。ひざを伸ばした姿勢で動きを止めないように注意しましょう。ゆっくり動く、動きを止めない─ここが通常のスクワットとの大きな違いです。
スロースクワットをしているときは、太ももの筋肉に「効いている」という感覚をつかむこと、そしてそのような感覚が生じるまで繰り返すことが大事です。
具体的には、筋肉が「熱くなってきた」「だるくなってきた」「疲れた」「張ってきた」といったような感覚です。 何回できたかと回数にこだわるより、そういう感覚が得られたかどうかがもっと重要で、頼りにすべきところです。
この感覚が、筋肉の中でたんぱく質合成へと向かう化学反応が起きている証といえます。
呼吸を止めないことも重要です。呼吸を止めて力を入れると〈怒責(どせき)=息むこと〉、血圧が急上昇してしまうおそれがあります。スロトレでも血圧は多少上がりますが、呼吸を止めなければ軽い負荷なので安全です。
基本的な呼吸は「しゃがみながら息を吸い、立ち上がりながら息を吐く」です。動作に合わせて呼吸をしてください。