3日おきくらいの頻度でトレーニングするのがおすすめ

次は、回数の目安です。

・1日に行う回数の目安8秒(下げ4秒、上げ4秒)×5~8回(これが1セット)。これを1日3セット

・1セットごとに1~2分の休憩を入れる

・1セットは5回から始め、とりあえず8回を目標にする。1セットは5回を基準にします

慣れたらだんだん増やしていき、8回を目標にしましょう。5回が無理なら、できるところから始めてみてください。8回できた場合には、さらに12 回くらいまでに増やしても結構です。セット数についても同様で、3セットがきついようでしたら、2セットから(あるいは1セットから)始めましょう。

トレーニングのセット数は、1回でまとめて行うことをお勧めします。朝昼晩1セットずつ分けて行うより、2〜3セットまとめてトレーニングしたほうが効果的です。慣れてきたら、3セット行うのに10分もかかりません。

・週に行う回数(頻度)2~3回(中2~3日空けて行う)

みなさんの中には、「トレーニングは毎日やったほうが、効果が出るのでは?」とお考えになるかたもいらっしゃると思います。しかし、残念ながら、毎日同じ種目のトレーニングをしても、あまり効果的でないことが判明しています。

筋トレを行うと、その直後から72時間後にかけて筋線維の中のたんぱく質合成が活性化した状態が続き、筋線維が成長します。この間は、新たな筋トレ刺激が加わっても、さらなるたんぱく質合成の活性化が起きにくい状態になります。したがって、最も効率よく筋肉を増やすためには、中72時間くらい、つまり3日おきくらいの頻度でトレーニングするのがよいと考えられます。

とはいえ、毎日やったからといって、大きなマイナス効果が出るということもないでしょう。毎日しても、その効果は週2回とあまり変わらないという報告もあります。少なくとも週2回のほうが続けやすいし、効率もよいことは確かでしょう。

※本稿は、『いのちのスクワット』(マキノ出版)の一部を再編集したものです。


『いのちのスクワット』(著:石井直方/マキノ出版)

筋肉研究の第一人者、石井直方東大名誉教授が人生100年時代を見据えて開発した新発想の「スロースクワット」。自身の2度にわたるがんの闘病中も実践したというスロースクワットは、まさに「いのちを守るスクワット」だ!