筋トレはいくつから始めてもいい

筋肉の量は、30歳頃がピークと考えられます。その後は加齢によってしだいに減っていきます。そして、80歳になる頃には、太ももの筋肉はピーク時の半分にまで減ってしまいます。

その意味でスクワットは、こうした加齢による筋肉の衰えに抗し、若々しい体を保ち続けるための最も有力な手段といえるでしょう。

『いのちのスクワット』(著:石井直方/マキノ出版)

高齢のかたにとって、筋トレを始めるのに遅すぎるということは決してありません。

筋トレは、いくつになっても始めることが可能で、いくつになっても効果をもたらします。70歳になっても、80歳になっても。90歳代のかたも決して例外ではありません。

実際、私たちの研究でも 80歳すぎの高齢者が筋トレによって筋力を高めるだけでなく、筋肉を増やせるという結果が出ています。しかも、筋トレは、筋力や体力を保ち続けるために役立つだけではありません。

最新研究によって、いままで知られていなかった筋肉の機能が解明されつつあります。さまざまなホルモンの分泌を促す、糖尿病を中心とした生活習慣病の予防・改善 に役立つ、筋肉自体が多くのホルモン様の物質を出して、認知症やがんを予防するなどです。