不倫で離婚、慰謝料はどのぐらい？

ところで、慰謝料の相場（夫婦で話し合ったり、裁判で結審する金額）はいくらぐらいだと思われますか？

配偶者や不倫相手の収入、不倫された側がうつ病になったり、仕事に行けなくなったりなど状況によっても違いますが、筆者の取材では、不倫相手が支払わされた慰謝料は30万円～300万円といった金額が一般的です。

ただ、不倫された配偶者が請求する場合、相場を意識しなくてもいいのです。たとえば、精神的苦痛を受け、仕事も退職するなどした場合、1,000万円を裁判で請求し、裁判で結局、400万円となったケースもあります。

不倫をされた慰謝料を夫婦で話し合う方もいらっしゃいます。しかしながら、話し合いはすんなりいくことはありません。また、不倫相手や夫に払えるお金があったとしても「ない」と言われてしまう場合もあります。

できれば、慰謝料請求をするなら、弁護士に相談することをお勧めします。弁護士の探し方は、HPで検索したり、友人知人に聞いたり、あるいは各地域に弁護士協会があるので、そこで紹介してもらったりする方法があります。その時に、「女性の弁護士がいい」「同世代の方がいい」など要望を伝えることは大切です。

心の傷はプライスレスです。別のケースでは、夫に不倫され、離婚の条件として夫と不倫相手から400万円ずつ合計800万円を請求、受け取りました。妻は800万円が振り込まれた通帳を見て「本気だったんだ」と号泣したとか。

この妻は、ある朝突然、夫から出勤前の玄関先で「すまん」と頭を下げられました。離婚届けを渡され、夫はその日から帰らなくなりました。夫婦には子どももいて、前の夜も家族で楽しく食卓を囲んでいただけに、その衝撃は言葉にできなかったそうです。事情を知った夫の両親は息子に激怒し、不倫相手を呼び付けましたが、二人の決意は固かったといいます。それでも、妻は最後の最後まで夫の愛を信じたかったのだと思います。