歌手、俳優の美輪明宏さんがみなさんの心を照らす、とっておきのメッセージと書をお贈りする『婦人公論』の新連載「美輪明宏のごきげんレッスン」。2月号の書は「微笑みは開運の鍵」です

ちょっぴり口角を上げてみましょう

新しい年がスタートしましたが、みなさん、いかがお過ごしでしょうか。

この年ほど、新型コロナの影響で鬱々としていた人も多いと思います。実際に暮らしや仕事に影響が出て、苦しい思いをした方もいらっしゃるでしょう。かくいう私も、舞台やコンサートから遠ざかって、いつもと違う日々を送っています。

人はつらいときや逆境にあるとき、表情を失いがちです。でも、そんなときこそ、ほんのちょっぴり口角を上げて微笑んでみましょう。ほがらかな人のまわりには、自ずと人や物事が寄ってくるもの。ですから、みなさんも微笑みを忘れずにいると、次の一歩を踏み出すきっかけに出会えると思います。

なかなかいい表情がつくれないというなら、明るい色の服を着ることもおすすめですよ。ピンクや淡いイエローなど人を幸福にさせる色を身につけると、気持ちも明るくなりますし、好感を持たれ、福も舞い込んでくるでしょう。

ずっと「つらい」「苦しい」というトンネルから抜け出せないのは、「感情」に吞まれているから。いったん冷静になって、「理性」で目の前の問題を把握すれば、答えが見いだせるだけでなく、精神的に余裕が生まれます。それが自然と微笑みにつながるのです。

人生は一筋縄ではいきませんが、微笑みは開運の鍵です。まず自分を大切にして、よい1年をお過ごしください。

●今月の書「微笑みは開運の鍵」