2つの病院のお世話になることに

いつも待合室まで聞こえるような大声で叱られるので、そのクリニックに通うのが苦痛になっていました。でも、「貴女と同い年の人が、もう2人目だよ」などと患者さんを紹介されるのです。幸せそうな笑みを浮かべながら「先生の言うことに従っていれば、きっと大丈夫」と患者さんから手を握られたこともありました。

(写真提供◎写真AC)

それから数ヵ月が経った頃、そこのクリニックで「子宮内膜症ではないか」との診断が出ました。実は時折、謎の腹痛(それも激痛)が起こり、仕事場で横にならせてもらったことも何度かありました。当時は胃腸内科病院で検査をしたり、飲み会の途中で救急病院に飛び込んだりしたこともありました。でも、どちらの病院でも婦人科系疾患の診断は出ず、「人より腸が長いので宿便が溜まっている」とか「生理痛の酷いもの」などと言われたものです。それが、どうやら子宮内膜症からくる痛みだったようなのです。出血などはありませんでしたが、こらえると顔から脂汗が出てくるような激痛が、生理中ではなく、生理の前や後に起こりました。

教祖様のような院長先生が「僕がもっとも尊敬するお医者さん」がいらっしゃる超有名病院で、検査をしてもらうことになりました。子宮内膜症に加えて、大きめの子宮筋腫もあり、それが妊娠の妨げになっていると。

その病院の医師の勧めもあり、人工授精に再びチャレンジすることになりました。もう、あんな激痛を経験するのはイヤだと思いましたが、今回は痛みはゼロ。「え? もう帰っていいんですか?」と看護師さんに訊ねたぐらい、アッという間に終わりました。あの更年期専門外来での出来事は何だったのだろう…と思いながら、私はまだ《教祖様》のいるクリニックにも通いながら、その超有名病院にも通うようになったのです。