長年の不調の原因が判明

しかし、少し違ったのはその後。
10年前はそれで終わったが、今回はその続きがある。
「あなた、薬物乱用頭痛です」
と言われたのだ。

診察の時、飲んでいる鎮痛剤の種類と頻度を聞いて、医者の顔はどんどん曇っていった。
「緊張性頭痛の時は市販のイヴ、生理痛の時はボルタレン、偏頭痛の時はリザトリプタン。でも今回はスマトリプタンとゾルミトリプタンも飲みましたが効かなくて。過去にはアマージもイミグランも飲みました。」

頭痛がほぼ毎日あり、様々な薬を併用していた。
偏頭痛は、痛みがピークになってからでは薬の効きが悪い。仕事中に偏頭痛の発作が起きたときの苦しみは筆舌に尽くしがたいものがある。それが恐ろしくて仕方なく、予防的に飲むようにうなり、頓服を常用するようになっていた。

飲み過ぎで薬が効かなくなり、さらに痛みに過敏に反応するようになっているという。
10年もの間、鎮痛剤を常用し続けてきた。
薬物乱用は快楽を求めるがゆえになるのではなく、痛みを恐れるがゆえに陥ることもあるようだ。

「完全な薬物乱用です。今止めないと、肝臓や腎臓を悪くします。今が大事、踏ん張り時だよ」

そういって先生は私の背中を強く叩いた。
その後、私の体調不良を知った知り合いに強く勧められ、漢方内科を受診した。
そこで色々聞かれた流れで、長年ありとあらゆる不調に悩んでいることを話した。