イラスト:スギザキメグミ
上まぶたが重い、クマが消えないなどの、加齢に伴う目もとの変化。その原因のひとつは、「筋肉のこり」にあります。目の奥の緊張をゆるめるマッサージを毎日行えば、パッチリと明るい印象の目もとを保つことができるでしょう(構成=内山靖子 イラスト=スギザキメグミ)

疲れ目、クマなど目の不調を簡単リセット

長引くコロナ禍で、私たちの生活スタイルは急速に変わりつつあります。その影響を最も大きく受けているのが、目もとです。私のサロンを訪れるお客さまにも、目の疲れを訴える方が非常に増えています。

その原因のひとつは、自宅でネットや動画を見る機会が増え、パソコンやスマホの画面を長時間眺めている人が多いこと。1点を集中して見つめていると目のまわりの筋肉が固まり、血流が滞ってしまう。すると、疲れ目を引き起こしてしまうのです。

加えて、いまや日常となったマスク生活も目の不調に拍車をかけています。マスクをつけていると側頭部や耳まわりの筋肉が圧迫され、気づかないうちにこり固まってしまう。すると、それらと密接な関係にある目もとにも影響が及ぶことに。

さらに、こうした目の不調は肩や首のこり、頭痛、不眠など健康上の弊害を招くだけでなく、見た目の老化も一気に進めてしまいます。たとえば、目のまわりの筋肉が固まり血行が悪くなると、老廃物が溜まりやすくなってたるみやクマの原因に。また、無意識に眉間や額に力が入るため、深いシワが刻まれます。

それらの悩みを簡単にリセットできるのが、「村木式目もとほぐし」です。特徴は、デリケートな眼球に直接触れずに、誰でも手軽にできること。目のまわりの皮膚は卵の薄皮のように繊細なので、ゴシゴシこすったりすると、かえってシミやシワを作る原因になりかねません。

村木式では眼球や皮膚の表面にアプローチするのではなく、目以外の部位をほぐし、目の奥の疲れを根本から改善していきます。

とくに重要なのが、耳、腕、首の3ヵ所。

「目が疲れているのに、なぜ耳?」と思われるかもしれません。目のまわりの筋肉と血管は、全身とつながっています。血管が通る箇所に直接アプローチすることで、血液や酸素がスムーズに頭部へ送り込まれるようになり、頭全体のこりもやわらいでいく。

なかでも緊張しやすい耳、腕、首をほぐして頭部への血流を改善することが、疲れ目解消への早道なのです。

コロナ禍がまだまだ続きそうな昨今、目への負担は減りそうにありません。次ページから紹介する「目もとほぐし」を習慣にして、いつまでも若々しい目もとをキープしましょう。