とま屋「さくら餅」

花の頃になると食べたくなる
春の定番菓子
関西特有の道明寺餅に
桜葉の香りをまとわせて

京都の桜の名所の一つとして、この季節とくににぎわう哲学の道。銀閣寺から疎水沿いに続く小道で、熊野若王子神社の参道へとつながっています。その参道沿いに店を構えるのが「とま屋」。控えめに下がる白暖簾をくぐると、長いアプローチがあり、その奥におとぎ話に出てくるような小さな建物があります。

店主が一人で作る和菓子は、その時々により二種か三種。季節限定の菓子もありますが、さくら餅は一年中求めることができます。ほんのり薄紅色を帯びた道明寺で、上品でやさしい味のこし餡を包み、国産の桜葉の塩漬けをふわりとまとっています。

哲学の道散策の折に店を訪ねるのがおすすめですが、生菓子も地方発送してくれるので、自宅で味わうことが可能。売り切れ御免のお店ですので、店を訪ねる際も、事前に電話をしておくとよいでしょう。

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