公演が終わって5分から10分で楽屋を出る

上級生になってからも、違う役で出演することはしばしばありました。
あるとき、『ダル・レークの恋』というインドを舞台にした作品がありました。
私は一族の長で、ヒロインの祖父のチャンドラという役でした。
専科から、一樹千尋さんが出演されており、
主役のラッチマンの父親役をされていました。
全国ツアーメンバーの中でも最も男くさいと言われていたこの2人に、
なぜか「貴婦人」という役が付きました。

貴婦人???
なぜ女役なのか、初めはブツクサ言いながらも、
「あらー奥様! 今日もいくわよー」などと会話しながら
結構楽しんでいたという思い出があります。
全国ツアーは、人数が少ないために、こんな思わぬ配役になることもあるのです。

そして、台詞がある、歌がある、見せ場があるなど、
本公演より活躍の場が増えるのも、全国ツアーや小ホール公演の特徴です。
私もありがたいことに様々なお役をいただきました。

そして、全国ツアー公演といえば、楽屋出です。
公演が終わって5分から10分で全員楽屋を出なくてはなりません。。
パレードの次ということで、 
「第26場 即出の場面」などといって、早く退館する事すら楽しんでいました。

越乃さん曰く「イキってた時期」の当時の写真