「音響醸造」に興味を持ち、即実験

そういう訳でノンベイになった私は、日々、お酒を楽しんでいるのですが、音楽プロデューサーとしては、お酒と音楽を結び付けたいと考えるようになりました。

前回、音楽と料理の関係についてお話しましたが、音楽とお酒の関係といえば「お酒に音楽を聴かせて味を良くする」そんな話をよく聞きます。俗にいう「音響醸造」というものです。

モーツァルトを聴かせた焼酎やビートルズを聴かせた日本酒。ローリングストーンズを聴かせたワインもあったそうです。

酒好きとしては、即実験。人間に良いものはきっと、お酒にも良いだろうと、体のバランスが取れることを実証実験で確認していたバッハのピアノソロを1週間聴かせた日本酒(瓶)と聴かせていない同じ日本酒を飲み比べてみました。流石に醸造は出来ないので、出来たお酒に音楽を聴かせたわけです。

自分の舌に自信がないので、土佐酒造のオーナーの方とお酒好きの弁護士さんにも飲んで頂きました。

予想通り、バッハを聴かせたお酒は味わい深く熟成感が増したように思います。
試しに土佐酒造さんにご提供いただいた美味しい日本酒をワイングラスに入れて、私のこの世で一番好きなアルバム、キース・ジャレットの『Melody At Night With You』を20分ほど聴かせました。もちろん聴かせていないもの飲み比べたところ、元々美味しいお酒にさらに深みが出るというか優しい感じになりました。このキース・ジャレットのアルバムのサウンドのようです。

日本酒に私のこの世で一番好きなアルバム、キース・ジャレットの『Melody At Night With You』を20分ほど聴かせてみた(写真提供◎中脇さん)

聴かせた音楽のキャラクターがお酒に移るのでしょうか?