バッハ吟醸酒をもって小澤酒造へ
これに気を良くした私は知人に紹介頂き「澤乃井」で有名な小澤酒造さんに、バッハを聴かせたお酒を飲んで頂こうと名酒澤乃井・純米大吟醸を2本購入し1週間ほど、1本には例のバッハを聴かせ、もう1本は何も聞かせず寝かせておきました。
小澤酒造さんは元禄15年1702年の創業の酒蔵。東京から約2時間、青梅・奥多摩の緑に囲まれた素晴らしい自然に囲まれたところにあり、景色だけでも癒されますが、酒蔵の見学や美味しい料理と共にお酒の飲み比べができたり、日本酒好きには正に癒しのスポットです。
さて、例のバッハ吟醸酒をもって、小澤酒造にお邪魔して小澤幹夫社長に利き酒をお願いしました。
「違いますね~」小澤社長の最初の一言。もちろん、私も飲んでみたのですが音楽を聴かせたお酒の方が飲みやすい感じがしました。
実は、この音楽を聴かせたお酒の特徴は開栓して直ぐより、時間がたった方がその差が明確になります。
翌日、改めてバッハを聴かせたお酒と聴かせなかったお酒を小澤酒造の蔵人さんにも飲み比べて頂きメッセージを頂きました。
「あの後、蔵人が開栓翌日のテイスティングを行いました。
翌日は音楽を聞かせた方が熟成感を強く感じました。
開栓直後は音楽を聞かせた方が口当たりがよく、開栓翌日だと熟成感を強く感じるというところで、感覚の域は超えませんがワインのデキャンタ―ジュの効果に近いのではという話になりました。」との事。
お酒に音楽という形で「物理的な振動」を与える事になるので、味が変わるのは当たり前といえば当たり前なのですが、「味を美味しく変える為に必要な音楽=振動」が何かという事を追求していくのは、とても面白い事だと思っています。